この日はレッスンの最初に馬を蹄跡に歩かせようとすると、馬が嫌がるそぶりを見せました。
先生曰く、このお馬様ははじめて乗る人間や、久しぶりに乗る人間のレベルを見極めようとするらしいのです。
それで、蹄跡と違う方向に向かってみたり、石のように動かなくなってみたり、後退りをしたりするとのこと。
馬はこのときの人間の態度で、
「こいつはなかなかできるやつだな・・・いうことを聞いておくか・・・」
とか
「あー、全然鞭とか使えないかんじなのね!だったらちょっとさぼっちゃおうー!」
なんて具合に対応を変えてしまいます。
少し前までわたしは、馬がこのような予想外の動きをすると慌ててしまって、上手に指示を出せず、たいてい先生のサポートがあって、やっとレッスンがはじまる・・・といった状況になりがちでした。
しかし、最近は少しはわたしも成長したのか、ひどく慌てることはなくなったように思います。
勿論、内心はちょっと焦っていたりもするのですが、この日に関しては毅然とした態度で鞭を使うことができ、先生のサポートなしに馬を自分のペースにもちこむことができました。
このようにレッスン開始後の最初の5分をいかにうまく利用して、馬との関係性を明確にできるかどうかが、その日のレッスンの出来を大きく左右することになります。
わたしはこの5分を心のなかで「勝負の5分」と呼んでおります 笑。
この日も最初に馬がイヤイヤをしたときは、「今日のレッスン先行き不安・・・」だなと思う部分もありましたが、この日は無事レッスンを終えることができました。