馬の出てくる漫画―銀の匙

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「銀の匙 」レンタルショップで借りて読んでいます。レンタルショップには5巻までしか置いていなかったので、わたしはそこまでしか読んでいないのですが、ゆるーく面白い感じです。最後まで読みたいと思っています。

<以下、ネタバレかも>

北海道の農業高校が舞台の少年漫画です。絵柄も内容もサンデー!!って感じがします。ジャンプではない。なんとなく。

舞台が農業高校というだけで、基本は学園青春モノかなーと思って読み始めましたが、今のところ、思ったほどの青春モノの色は濃くなく、家族とうまくいかなくて、家を出たかった主人公の八軒(はちけん)が、寮がある!という理由だけで、農業高校に進学し、家族と確執や、夢を持って農業高校に進学してきた級友との差に悩み、成長する様が描かれています。

また、作者の意図としては「食育」とか日本の食料自給率の問題とか、そういうことをもうひとつのテーマにしているのかな、と思いながら読んでいます。しかし、全体を通してギャグ要素が満載なので、主人公の悩みも食育の部分もものすごく重くかかれてはおらず、考えるキッカケを与えてくれるレベルのものです。

生徒が育てた家畜を食べるシーンも、お涙頂戴的に書かれていないところは、むしろ好感がもてました。

本作では屠殺(とさつ)*1についても扱われていますが、描画の部分で目をつぶってしまうような場面はほとんどありません。※個人差があるかもしれないので注意してください。

画で伝える、というよりは主人公の心理描写で何かを感じ取って欲しいというような描かれ方をしていると思います。

本作は馬がメインのストーリーではないですが、主人公と主人公が想いを寄せる同級生、御影(みかげ)が馬術部所属のため、それなりに馬ネタは登場してくるので嬉しいです(^-^)

これから先は馬術部の新人戦なども始まるようですし(漫画のなかで)、御影が将来、家業を継ぐか馬関係の仕事に就くか悩んでいるので、馬ネタが結構出てきそう。

でも、純粋に漫画として面白いなーと(個人的に)思う場面は、農業高校がどんな場所なのか知れるところ。わたしが高校進学したときは、農業高校っていう選択肢は頭になかったので、全然どんな学校なのか知りませんでした。

なので、この漫画を読んでいて、うわー!こんな世界があったんだ!と驚きが多々あります。(高校なのにこんな実習までやるんだ!とか。農家の長男がいっぱいいるんだ!とか。笑。)

農業高校に作者の方が取材に行かれて描いてらっしゃるそうですが、どこまで実際の農業高校に忠実かはわからないので、ぜひ、現役の農業高校生に感想を聞いてみたいですね!

☆BALOG☆

*1:家畜を食用肉にするために殺し加工していく一連の作業